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リース事業
日本のリース会社は高度経済成長期に産声を上げ、民間企業の設備投資動向と連動しながら成長してきた。リース対象物件はコンピューターや通信機器、輸送設備、工作機械、医療設備など多岐にわたり、日本のモノづくりや経済活動を裏方で支えている。国内リース取扱高が4—5兆円で推移する中、各社は多様なサービスを提供できるよう連携強化に乗り出している。
高度経済成長とともに企業の設備投資支援
昨年度国内取扱高 5年ぶり5兆円突破
リース事業協会の調べによると、2024年度の国内リース取扱高は23年度比9・8%増の5兆847億円で、19年度以来5年ぶりに5兆円を超えた(表1)。
米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」のサポート終了への対応でパソコンの入れ替え需要が増大し、取扱高の増加をけん引した。また、自動車の需要増やインバウンド(訪日外国人)対応なども後押しした。
24年度の機種別リース取扱高の構成比は、電子計算機やソフトウエアなどの「情報通信機器」が40・5%を占め、自動車や船舶などの「輸送用機器」が16・4%で続いた(表2)。学校で学習端末を学生に貸与する「GIGAスクール構想」に関連する入れ替え需要が影響し、25年度も情報通信機器がリース取扱高をけん引する見通しだ。
設備投資と成長連動/商社・スタートアップ・投資会社と連携
日本のリース事業は、1963年に日本初のリース会社「日本リース・インターナショナル」が設立されたことに始まる。その後、64年にオリエント・リース(現オリックス)や東京リース(現東京センチュリー)が設立され、高度経済成長とともにさまざまなリース会社が誕生した。
リース業界は民間企業の設備投資動向と連動しながら成長を重ね、71年度に2793億円だったリース取扱高は78年度には1兆円を突破し、91年度にはピークとなる8兆8016億円を記録した。しかし、リーマン・ショックによる経済不況などの影響で2010年度には4兆5553億円まで下落し、現在は4兆—5兆円で推移している。
リース需要が企業の設備投資動向に影響される中、リース会社は多様なニーズに応えられるよう、商社やスタートアップ、投資会社などと連携を強化する動きに出ている。
24年5月にはみずほリースが丸紅と資本業務提携を行い、グローバル戦略の強化などの取り組みを始めた。同年10月には芙蓉総合リースが無人搬送サービスを手がけるeve autonomy(イヴ・オートノミー、静岡県磐田市)との協業を発表し、物流課題の解決を目指す。
また、25年9月には東京センチュリーが投資ファンドのアドバンテッジパートナーズ(東京都港区)を持ち分法適用会社とし、戦略的パートナーシップの強化を打ち出した。両社は協業関係を深化させ、企業再生や労働力不足の解消といった複雑化する社会課題の解決へ貢献していく。
