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トピックス/ニューフェース
トップ交代は組織にとって大きな刺激をもたらす。組織を強くする上で変革は不可欠で、変わろうとするエネルギーが前進する活力となる。九州・沖縄の産学官で新たに就任した、リーダーたちを紹介する。
安川電機 社長 小川 昌寛氏/モノづくり、さらに進化
安川電機の小川昌寛社長は、社長就任以前から将来の幹部候補として歴代トップに重用されてきた。前社長の小笠原浩会長から「突っ走るところが似ている」と評され、元社長・会長の津田純嗣特別顧問からは米国事業を託された。就任の抱負は「当社の事業領域はモーターとその応用。技術立社としてモノづくりの進化を一層進める」と、揺るぎない。
同社は製造現場の自動化コンセプト「アイキューブメカトロニクス」の取り組みを進める。その狙いは「現場のデータを付加価値に、デジタル化や自動化を提案することが当社の価値につながる。アイキューブをより具現化させて顧客と成長したい」と明かす。
2025年度には北九州市の本社敷地内にロボットの新工場を建設する。「ロボットは自動化という面で市場のトレンドにあり、マザー工場としての役割を高度化する」と意気込む。今後についても「自動化、省人化は企業の生産性向上に欠かせず、需要は衰えない。サービス分野も含めた未踏の世界は広大で、無限の可能性がある」と、さらなる業容拡大に挑む覚悟だ。
(3月1日就任)
九電工 社長 石橋 和幸氏/社員の優秀さ生かす
九電工では石橋和幸社長が経営のたすきを引き継いだ。直近20年間で3人目の生え抜き社長となり、営業部門はじめ主要各部門を幅広く経験してきた。「社員の優秀さを十分に生かすため、挑戦する姿勢が必要だ」として、攻めの姿勢でグループを成長に導く。
受注や業績は好調ながら、難しい経営環境にある。「先は明るいが、人が足りない」と自社の状況を見通す。電気や配電、空調関連といった設備工事を主力にする中、九州や首都圏・関西圏で活発な設備投資の追い風を受けて受注量の水準は高い。他方、工事は人手に頼る部分がほとんどで、マンパワー確保は絶対的な課題だ。
九州大学との共同研究を通じた現場作業の自動化など作業効率化を進める。一方で「人材は最大の資源であり資本」として、採用の拡大や人的資本経営の推進を通じて事業の根幹を強固にする。
座右の銘は「日に新たに、日々新たに、また日に新たなり」。「日々やるべきことをやり、より良くなるように努力すること」と読み解く。成長に向けて、社員とともに一歩ずつ歩みを進める。
(4月1日就任)
大分県知事 佐藤 樹一郎氏/対話を大事に
大分県の佐藤樹一郎知事は、20年続いた広瀬勝貞県政を継続、継承して発展させていくため、「安心元気」「未来創造」「共生社会」の三つの視点で、元気で夢のある大分県づくりに取り組む。
佐藤知事は「県民との対話を大事にする」との言葉通り、基本姿勢「県民との対話で県政を推進する」の一環として、6月から「県政ふれあい対話」を県北地域を皮切りにスタート。月1回のペースで県内各地を回り、第1次産業の後継者らの声を直接聞いている。
大分県の佐賀関半島と愛媛県伊方町間の約14キロメートルをトンネルや橋で結ぶ構想「豊予海峡ルート」は、大分市長時代から調査してきた知事選の公約でもある。
早期実現に向け、勇猛果敢に挑む構えだ。
(4月28日就任)
北九州市長 武内 和久氏/世界で稼げる街へ
市制60周年の節目に就任した武内和久市長は「世界で稼げる街を目指す」と宣言する。産業都市・北九州市が持つポテンシャルは極めて高いと評した上で、「毎年3000人の理工系人材を輩出しながら、オフィス賃料は首都圏の3分の1。自然災害も少ない」と街の魅力を訴える。
産業振興では鉄鋼や半導体、自動車など従来強い産業に加え「IT企業に選ばれる受け皿づくり」も進める。
日本IBMや基板処理剤大手メックなど大手の進出が相次ぐが、4日にはウイングアーク1stと包括連携協定を結んだ。行政、市内企業のデジタル変革(DX)推進を共同で進める。
5年後には地域課題の解決モデル「ザ・北九州モデル」を全国に提案する計画だ。
(2月20日就任)
沖縄科学技術大学院大学 学長 カリン・マルキデス氏/知の前進のため
世界最高水準の研究機関を目指し、開学10年を超えた沖縄科学技術大学院大学。3代目学長に就いたのがスウェーデン出身のカリン・マルキデス博士だ。
分析化学の分野で各国で研究に携わったほか、母国のチャルマース工科大学学長をはじめ大学経営者として実績を残す。沖縄科技大について「発展段階から見た現在地は私にとって魅力的。世界各地で積んだ経験がきっと生かせる」と話す。
また「(同大学は)21世紀の大学のモデルと考える」とし、「であるからには、知の前進のために立ち上がり、持続可能な社会を実現する必要がある」と、大学としてのリーダーシップの発揮も誓う。
沖縄、そして日本の科学研究への貢献にも期待がかかる。
(6月1日就任)
福岡工業大学 学長 村山 理一氏/大学への恩返し
福岡工業大学では村山理一学長が4月に就任した。
村山氏は住友金属工業(現日本製鉄)の研究員を経て、00年に福岡工大の助教授に転じた。20年以上、同大の教育の第一線に立つ。研究テーマは超音波を使った非破壊検査で、検査手法を開発してきた。
学長に推す学内の声を「大学には感謝しかない。恩返しになれば」と受け入れた。
「教育は平等に」と、学生一人ひとりへの目配り、気配りに務めてきた。教職員の間では、つなぎ役やまとめ役の役回りに尽力した。
グローバル教育や大学院の強化に意欲を見せ、受け入れる留学生の増加や特色ある研究への後押しに取り組む。強みを持つデジタル分野では、DXに貢献する。
(4月1日就任)
