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産業観光でモノづくりの心に触れる
伝統と革新が息づく街“京都”で、モノづくりの心に触れてみるのもまた一興―。
永守コレクションギャラリー(京都府向日市)
オルゴール文化や関連技術を紹介するギャラリーで3月に開館した。歴史的に稀少なオルゴールやオートマタ(自動カラクリ人形)、自動演奏ピアノなどを300点以上収蔵・展示する。
展示室や鑑賞ラウンジでは人形の動き、オルゴールの音色が楽しめる。永守文化記念財団(永守重信代表理事=ニデック会長)が運営。入館料無料。要予約。
四条通地下道(京都市下京区)
四条通地下道(下京区)の壁面に任天堂の人気ゲームシリーズ「スーパーマリオ」の世界を表現した壁画が広がる。約100メートルにわたって人気キャラクターやゲームの風景、ゲーム音楽で、歩きながらマリオの世界を体感できる。同社は京都府宇治市に、歴代ゲーム機などの展示施設「ニンテンドーミュージアム」を整備中だ。
川島織物文化館(京都市左京区)
世界各国から収集したさまざまな時代の染織品など、約16万点を所蔵。織物の魅力やこだわりのモノづくりを紹介している。川島織物セルコンは今年創業180周年を迎え、同文化館では特別企画展を複数開催中。中でも、初代から四代目までの川島甚兵衛にまつわる資料などの展示は来年8月30日まで。入館料無料。要予約。
月桂冠大倉記念館(京都市伏見区)
約390年前から伝わる月桂冠の酒造りの歴史を紹介し、京都市有形民俗文化財指定の酒造用具を多数展示する。コロナ禍による見学中止期間にリニューアルして、見学順路を見直し、日本酒の試飲体験スペースなどを拡充。以前にも増して来場者を魅せる場所に仕立てた。入館料は20歳以上600円、13―19歳100円、12歳以下無料。
島津製作所創業記念資料館(京都市中京区)
島津製作所創業の地に建つ同資料館。創業期の外観を残す資料館は国の有形文化財でもある。初代・二代目島津源蔵の事績を映像も交えて紹介しながら、創業以来手がけてきた理化学機器や医用関連・分析計測機器などを展示。近代日本の科学・技術の歴史をたどれる。入館料は大人300円、中高生200円、小学生以下無料。要予約。
トップインタビュー/京都信用金庫理事長 榊田 隆之氏
SXで変革に柔軟対応
―先行き不透明な時代と言われています。
「暮らし方、企業の在り方、社会など、あらゆるものが変わる潮流の変化に、どのように柔軟対応していくのかが問われている。そして、自ら変わっていくこと、職員一人一人のセルフトランスフォーメーション(SX)こそ、いかなる変革にも柔軟対応する原動力と考える。金融業界においては、お金を融通する行為のみから生まれる価値創造は限界点にある。金融という信用をベースにしながら、人々の課題を解決する課題解決型業種に変わっていくことが価値創造となる。いろんなものが変わる過程で、柔軟対応のガイド役にならないといけない」
―9月に創立100周年を迎えました。
「ポスト100周年は課題解決の精度を高めたい。一人一人が“おせっかいバンカー”として地域のお客さまにおせっかいを焼き、親身に手間暇かけて向き合い、喜んで頂くことを自らの喜びとする。周年を機に『コミュニティ・バンク京信』というブランドネームを対外的に打ち出した。信用金庫の枠を超えた地域のバンク、おせっかいバンカーこそ、コミュニティーバンク。他とは一線を画す課題解決をしていく」
―具体的には。
「ATMやネットバンクもあることから、窓口業務は午前のみで午後は暮らしや企業、地域社会の課題解決に取り組む支店を昨年オープンしたが、大変好評で増やしていく。金融包摂を大事にし、事業規模が小さいスモール、実績の少ないスタートアップ、課題を抱えるスランプの三つのSに寄り添い、そこにソーシャルグッドを加えた4Sにこだわる金融を実践していく」