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京都産業界
秋本番 文化、スポーツを嗜む
文化の秋、スポーツの秋、観光の秋…。暑くもなく、寒くもない、何を行うにもちょうど良い気候となった昨今。活気を取り戻した京都の秋を嗜(たしな)むのも一興―。
文化庁京都移転から約半年 さらなる文化発展へ
文化庁の京都移転から約半年が過ぎた。連携して、地域文化の掘り起こしなどを目指す京都府・市などは文化庁移転を記念し、府内各地をさまざまな文化イベントで彩る事業「きょうハレの日、」を9月から開催。記念式典で都倉俊一文化庁長官が、自作曲のピアノ演奏やコンサート指揮を披露するなど、自ら芸術文化の発信に努めた。日本文化の集積地である“千年の都”が、さらなる文化発展に向けて熱を帯びる。
「京都から世界に向けて日本文化を発信し、文化芸術立国につなげる」。同庁の京都移転を記念し、2024年3月まで続く「きょうハレの日、」開催の記念式典で西脇隆俊京都府知事はこう語った。
中央省庁の地方移転は初めてで、東京一極集中の是正を狙った取り組みの一環。民間企業の地方移転の呼び水としての役割も期待されている。
京都としても同庁移転を文化政策強化の起点にしたい構えだ。既に京都の地方自治体や経済界は文化庁と連携し、文化教育の推進や文化の創造・発信拠点を整備することなどを提案している。
プロバスケ開幕Bリーグ ハンナリーズ 京都企業の応援にも熱
人気バスケットボール漫画「スラムダンク」が原作の映画が世界的に大ヒットし、男子日本代表チームがパリ五輪出場を決めるなど、バスケが今熱い―。
そんな中、プロバスケBリーグの2023―24年シーズンが開幕。京都では「京都ハンナリーズ」の開幕節のチケットがすぐに売り切れるなど地元の期待は大きく、京都企業などの応援も熱を帯びる。
今季はメンバーを大きく入れ替えてスタート。昨季は負け越しており、雪辱を期待したい。
ハンナリーズは昨夏に経営体制を変更。「京都の100年先に貢献する」というビジョンの下、改革を進めた。地域貢献活動などを積極的に行い、営業も積み重ね、昨季の平均来場者数はその前に比べて約2・2倍に増加。スポンサーは2倍近くに増えている。
今季からトップユニホームパートナーとなった半導体製造装置大手のSCREENホールディングス。広江敏朗社長は「『京都ハンナリーズに1秒でもかかわる全ての人に夢と感動を!』というクラブ理念に感動した。当社が掲げる存在意義にもシンクロする」と支援を決めた。
ホームアリーナとなる京都市体育館(京都市右京区)は、二次電池検査システムで世界シェア首位の片岡製作所(同南区)がネーミングライツ契約を結んだ。10月から施設通称「かたおかアリーナ京都」として、地域に貢献。ハンナリーズの活躍とともに、同社の知名度が高まることも期待される。
トップインタビュー/第一工業製薬社長 山路 直貴氏
工場DX化で収益性改善
―収益性改善や業務効率化に向け、デジタル変革(DX)に取り組んでいます。
「工場のDX化で、各工場の作業進捗(しんちょく)状況を本社から見える化した。業務プロセスの効率化が狙いで、収益性改善につなげる。研究開発でも一部の分析業務に協働ロボットを実証導入し、一定の効果を確認した。人工知能(AI)などを使った材料設計手法マテリアルズ・インフォマティクス(MI)の実用化にも取り組むが、成果を出すにはしばらくかかりそうだ。ただ、DXはあくまで手段。自動化が誘因するポカミスなどもある。最後は人が防ぐということを忘れてはいけない」
―足元の事業環境は。
「回復基調にある自動車市場を除くと、全体的に市況が悪い。物価上昇を背景にした買い控えなどが理由で、今は耐える時期だ。一方、ライフサイエンス分野やエネルギー分野、第5世代通信(5G)、半導体などの成長が期待できる市場での製品開発はタイムリーに進める。早期に高付加価値製品を供給することで、市況に左右されず、安定成長できる体制を構築する」
―ライフサイエンス事業では、認知機能維持効果が期待できるサプリメント「快脳冬虫夏草」を機能性表示食品として発売しました。
「2025年3月期までに同事業の黒字化を目指す。同サプリは研究開発などでの先行投資が実を結び、販促活動に生かせる効能などのデータを獲得した。BツーC(対消費者)とBツーB(対企業)の両輪で販売を伸ばす。同事業では、将来、生産体制の強化も検討している」