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JAPAN PACK 2025(2025年10月)
包装産業の展示会「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」が10月7日から10日までの4日間、東京・有明の東京ビッグサイト東展示棟4—8ホールで開かれる。主催は日本包装機械工業会。開場時間は10時から17時まで。入場無料で完全事前登録制。詳細は公式ウェブサイト(www.japanpack.jp)へ。
BEYOND | 包むで創る 人と未来と
DX/GX
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包装関連の製品・サービス・技術が一堂に会する(JAPAN PACK 2023) -
DXとGXに関する企画が盛りだくさん。「包装×DX」コーナーと「包装×GX」コーナーが設置される(イメージ=日本包装機械工業会提供)
今回で35回目を迎える同展は559社・団体が出展し、前回の420社・団体から139社・団体増えた。包装機械や包装資材、印刷機械、ソフトウエアなど、包装分野における製品・サービス・技術を披露する。
今回のテーマは「BEYOND | 包むで創る 人と未来と」。デジタル変革(DX)やグリーン・トランスフォーメーション(GX)に焦点を当て、特設コーナーの設置や講演・セミナーなどが行われる。
産業界全体で労働力不足が著しく進む中、包装業界でもDXが求められている。しかし専門知識を持つ人材の不足や初期投資・維持費用などのコスト面がネックとなり、デジタル技術の導入に踏み切れない企業も多く、こうした企業にも寄り添った提案が期待される。
また2026年4月1日施行予定の資源有効利用促進法の改正法案が、今年5月に可決された。特定の製品を製造するメーカーに再生資源の利用計画の作成や定期報告を義務付けることで、再生資源の利用促進を狙う改正点などが見られ、包装業界にも大きく関わってくるとみられる。
「包装×DX」コーナーでは生産性向上やリモートメンテナンス、人手不足解消、属人化解消・技術継承、「包装×GX」コーナーでは環境配慮設計や省エネ・省資源、包材使用量削減、食品ロス削減といった課題解決に向けた技術や活用事例が紹介される。
基調講演
基調講演もDXとGXに関する2本が予定されている。7日10時20分から、経済産業省イノベーション・環境局資源循環経済課の三牧純一郎課長による「成長志向型の資源自律経済の確立に向けた取り組み」が東7ホール内「GXステージ」で行われる。また同日11時からは経産省製造産業局産業機械課の須賀千鶴課長が登壇し、「製造業に対する最新のDX政策について」と題して東8ホール内「DXステージ」で講演する。どちらも聴講には講演前日の17時までに事前登録が必要。
また「IoT特別展示コーナー」では、5月に日本包装機械工業会が策定した「JPack—Fmt(ジェイパック・フォーマット)」が紹介される。包装業界では各機械メーカーによって通信方式やデータ形式、使用用語などに違いがあり、複数メーカーの機械を導入した際にライン全体でのデータ連携が難しいという課題があった。JPack—Fmtは包装機械・システム間のデータ連携を円滑にし、スマートファクトリー化を推進するためのIoT(モノのインターネット)標準化指針。同工業会は指針の普及に取り組んでいく。
研究成果発表プロ
また新企画として「研究成果発表プロジェクト」が行われる。全国12校の大学が「人と暮らし」と「地球の未来」の2テーマで研究した成果を発表。研究成果発表コーナーで常設展示されるほか、同工業会の伊早坂嗣会長と5人の大学生が「超高齢化社会と労働力不足」「サステナビリティと地球環境問題」「ウェルビーイング」の3テーマについて語り合うパネルディスカッション(9日13時開催)や、8校が参加するポスターセッション(10日14時30分からと、同日15時20分からの2部制)も開催。
ほかにも各種セミナー、コーナー・パビリオン、ブースツアー、アワードなど、多彩な併催企画が実施される。
【ごあいさつ】 日本包装機械工業会 会長 伊早坂 嗣/「包装」—暮らし・社会の未来を創る
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日本包装機械工業会 会長 伊早坂 嗣
あらゆる産業がかつてない変革期にある中で「包装」に求められる役割も拡大し、より多面的で高度な技術的解決が求められるようになってきています。生産ラインの効率化や労働力不足への対応、環境負荷の低減、さらにはサプライチェーン(供給網)全体の最適化など、複雑化する社会課題への対応や解決に向けた可能性が一堂に会する場として「JAPAN PACK 2025 日本包装産業展」を開催します。
包装が「モノを包む」だけでなく、人々の暮らしや社会の基盤を支え、未来を創るための力であることを、ぜひ感じていただきたい―。このような思いをメインメッセージの「BEYOND | 包むで創る 人と未来と」に込めました。次世代技術と包装がつながることで、どんな新しい価値が生まれるのか—。包装の持つポテンシャルをテクノロジーと融合させ、持続可能で先進的な未来の姿を「包装×DX」と「包装×GX」という二つの視点から描き出します。
会場には業界をリードする550以上の企業や関係機関が集結し、最新鋭の製品・技術・サービスを展示公開します。“いま”の課題に対する実践的なソリューションから、“これから”を切り開く革新的なアイデアまで、ぜひその展望を体感してください。
スタートアップや学術・研究機関との連携にも注力しており、産学共創のプラットフォームとしての役割も果たして参ります。未来を見据えた方向性を示す情報発信のハブとして、皆さまの新たな可能性への挑戦の扉を開く機会となれば幸いです。
90を超える併催企画にもご注目ください。特別展示、講演・セミナー、会場巡回ツアーをはじめ、“学び”と“体験”を掛け合わせた多彩なコンテンツを通じて、出展・来場両者間の交流を促進し、新規ビジネスや協働のきっかけが生まれることを期待しています。
本展の開催にあたり、出展者の皆さまをはじめ、多大なるご支援ならびにご高配を賜りました関係各位に、厚く御礼申し上げます。包装に関わるすべての業界・分野の皆さまにとって、本展が新たな出会いや気づきをもたらす実りある契機となることを心より願っております。
生産設備データ標準化コンソーシアム
日本包装機械工業会は7月、味の素やカルビー、明治など大手食品メーカー6社などと共同で「生産設備データ標準化コンソーシアム」を発足した。同コンソーシアムは食品製造業における生産設備が持つ多様なデータを収集・活用することで製造DXを推進し、生産性向上や品質向上に生かすため、生産設備データに関する標準規格の策定を目指す。
まずは食品製造業の中でも比較的共通性が高い包装工程をターゲットに、データの標準化に取り組む。展示会のIoT特別展示コーナーでも、JPack—Fmtと併せて同コンソーシアムの取り組みが紹介される。
