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2025国際ロボット展で注目された製品・技術
日本ロボット工業会と日刊工業新聞社が主催した世界最大規模のロボット専門展「2025国際ロボット展」が、昨年12月に行われた。4日間を通して、前回の14万8125人を大きく上回る15万6110人が来場し、盛況のうちに幕を閉じた。日本だけでなく海外からの出展も多く、ヒューマノイド(ヒト型)ロボットなどトレンドの技術が提案された。
共存・協働—進むAI活用
ヒト型ロボ
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サポーターの井上咲楽さんが会場を視察した。ファナックのブースでは山口賢治社長が自ら案内
「ロボティクスがもたらす持続可能な社会」をテーマに開かれた同展では、人とロボットの共存・協働を意識した提案が多く見られた。またロボットをAI(人工知能)で動かすフィジカル(物理)AIを取り入れたヒューマノイドロボットも、トレンドの一つとして多数出品された。
ヒューマノイドロボットの開発においては、特に中国企業の勢いが感じられた。テックシェア(東京都江東区)が扱う中国・宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)の小型ヒューマノイドロボット「G1」は、最大43個の関節モーターの搭載によって柔軟性に優れ、ダイナミックで軽やかな動きを披露。力と位置のハイブリッド制御により、繊細な手さばきも実現した。
GMOインターネットグループのブースでは、G1が機敏なダンスを披露したほか、店舗・カフェ・倉庫を模した空間でヒューマノイドロボットが活躍する姿を実演するなど、エンターテインメントとしても見応えのある展示となっていた。
同展では今回、タレントの井上咲楽さんがサポーターに就任。会期初日にブースを見てまわった。
会場で特ににぎわいを見せていた川崎重工業のブースでは、人がまたがって搭乗し、体重移動で操作する4脚型のオフロード用パーソナルモビリティー「CORLEO(コルレオ)」が展示された。井上さんは「私はトレイルランニングで山の中を走ることがあります。山での撮影は、演者としては走っている映像を収めたいけれど、安全を考えると誰かに頼むのは難しいと思うときがあります。マネージャーさんがコルレオに乗って、撮ってくれる未来があるのかな」と想像を膨らませた。
要素部品・技術
ロボットを構成する精密な要素部品や、現場で併せて使用する関連機器、ソフトウエアなどの最新テクノロジーも集結した。
ロボ監視/トラブルの兆候 分析
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ナベルはロボットの状態監視、予兆保全ができるサービスを紹介
「ジャバラ」と呼ばれる機械の可動部カバーを製造するナベル(三重県伊賀市)は、ロボットの状態を監視し、予兆保全を行う中小企業の製造現場向けサービス「ロボットインサイト」を披露した。独自開発のソフトウエアをロボットに導入することで、ロボットの電流値や温度、各軸状態などのデータをクラウドに収集し、同社のサービス窓口が分析。閾値(しきいち)を設け、推移を検証することで、トラブルの兆候を分析する。
遠隔操作での保守サービスも用意し、故障前に対処。メーカーやシステムインテグレーター(SIer)とも連携し、手厚いサポート体制を構築することで、中小企業のロボット導入の壁を除き、生産性向上に寄与する。4月をめどに提供予定だ。
配線固定具/プラ製、大幅に軽量化
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ヘラマンタイトンの配線固定具「ケーブルサポート」
ロボット活用の促進には、通信回線の適切な配線など、導入環境の整備も欠かせない。
結束バンド・配線資材の大手メーカーであるヘラマンタイトン(東京都渋谷区)は、電線支えの軽量化や、作業工数・部品点数の削減に寄与する配線固定具「ケーブルサポート」を展示した。
プラスチック製のため、従来の金属製の配線固定具よりも大幅な軽量化を実現。電線束の径に合わせた部品の用意が不要で、電線支え具や電線束にゴム板やビニールテープを巻く必要がなく、部品数の削減にも貢献する。L字型、ハット型、門型の3シリーズをそろえ、リベット止め、ビス止めの両方に対応可能。
そのほか、隣接する結束物同士の固定に最適なアクセサリー「カプラー」や、レーザープリンターで印刷できる、配線識別用のマーカープレートなども紹介した。
