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世界的な多品種製造ハブ拠点
スリシティ創設者からのメッセージ
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スリシティ 創設者 マネージングディレクター ラヴィンドラ サンナレディー 氏
南インドに位置するスリシティは、28カ国から210社以上のグローバル企業が進出している総合ビジネスハブシティーです。これまでにさまざまな分野で40億ドル以上の投資を集め、20億ドル以上の輸出を実現しています。インドで最も注目されるビジネスエリアの一つであり、ロジスティクスや関連サービスとともに、多様な製品生産の生産の拠点であります。
スリシティは30社近くの日系企業が入居しており、インドで日系企業が入居する工業団地としては2番目の規模になります。日本からの投資専用の土地があり、日本人向け住宅地の計画もあります。多くの日本の実業家の皆さまは、スリシティのビジネス・エコシステムを高く評価しています。多彩な人材、先進的な社会インフラ、そして100%カーボンニュートラルを目指しています。
戦略的な立地に加え、グローバルレベルで整備されたインフラ、政府の支援、ビジネスに適した環境、綿密に計画された社会インフラを提供し、南インドで最も急速に発展しているグリーンフィールド型スマートシティーです。インドで信頼できるパートナーを求める日本企業にとって、最適な選択肢を提供していきます。
インド南東部視察リポート 世界から投資集中―力強さ実感
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ヤンマーが2022年に稼働した産業用小型エンジン工場を訪問
2023年11月末、日刊工業新聞社主催のインド南東部への産業視察ミッションが成田空港を出発した。中堅・中小の製造業を中心とした企業経営者ら25名で構成し、榎泰邦元インド大使、中野正則元チェンナイ総領事らの案内で、現地産業界の視察ヒアリングを実施。製造業誘致を活発に進め、世界から投資を引き寄せる同エリアの力強さを肌で感じ、最新動向を学んだ。
一大産業ハブ
訪問企業はヤンマー、THK、AISAN、日立Astemoなどの現地拠点。タミル・ナドゥ州とアンドラプラデッシュ州にまたがるスリシティでは、インド政府の「メイク・イン・インディア」構想の一役を担い、今では多国籍企業が進出する一大産業ハブとして成り立っている様子や展望を聞いた。
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THKは2021年からインドでの生産を開始した。生産する直動案内機器「LMガイド」などの説明を受ける(スリシティ)
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AISAN Auto Parts Indiaを訪問。二輪車用の燃料ポンプモジュール、四輪車用のスロットルボデーなどを生産している(スリシティ)
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日立Astemoは自動車用バルブコントロールタイミングシステム(VTC)などをワンハブ・チェンナイ工業団地で生産
質の高い人材
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夛賀政幸在チェンナイ日本国総領事(写真右)が直接、現地の政治の安定性などを解説
また進出日系企業が求める質の高い人材育成と現地の若年層のスキルアップを図る日本式モノづくり学校「JIM」でスリシティが取り組んでいる事例など地道な取り組みも学んだ。このほか中小企業向けレンタル工場や近郊の産業団地などを見学し、現地産業界と交流をはかった。
ツアー中盤には在チェンナイ日本国総領事公邸を訪問し、現地インフラ状況や政治の安定性などについて解説を聞いた。夛賀政幸チェンナイ総領事からは「各州政府は日本の中小企業誘致に熱心。インドビジネスのカギとなる現地パートナー選びをしっかり行い、力強いビジネスを作っていってほしい」と激励を受けた。現地日系コミュニティーとの交流会も行われた。
生産も営業も
また訪問企業や交流した企業からは「生産能力の拡充もちろんだが、営業拠点もインド全土で強化する」「グローバル戦略拠点であり、世界の重要クライアントとのつながりを一層深めたい」といった攻めの姿勢が多く聞かれた。
物流―発展途上
一方で「せっかく育てたエンジニアが離れていかないよう労務管理に大変気を遣う」「インド全土の物流はかなり改善しているが、まだ発展途中」といった苦労話しもさまざまある。
参加者からは「優秀な人材がインドには豊富にいるが、日本人と考え方は異なるのでギャップを埋める存在が必要」「中小企業の進出は大変だろうが、まずはインドとのビジネスを増やしたい」「短期間だったが中身の濃い視察ミッション。具体的な進出検討を進めていく」といった声が上がった。