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兵庫・神戸産業界
兵庫・神戸地域の企業や機関などで、デジタル変革(DX)への取り組みに意欲が高まっている。兵庫・神戸のDXの旗手は、2021年に共用開始した理化学研究所計算科学研究センター(R-CCS、神戸市中央区)のスーパーコンピューター「富岳」と言えるだろう。23年には日本マイクロソフトが人工知能(AI)の開発拠点を神戸市中央区に設置と、大きな話題が続いている。地元企業も、DXで独自の展開を見せている。
県内中小のビジネス拡大応援!
ネットワーク生かしマッチングも
兵庫県中小企業家同友会は、県内中小企業経営者およびその後継者2320人(2024年8月現在)の会員で構成される。中小企業に関わるさまざまな課題の解決に取り組んでいる。
〝よい会社をつくろう〟〝よい経営者になろう〟〝よい経営環境をつくろう〟のテーマのもと、自主・民主・連携の精神を基本とし、地域と共に歩む中小企業の育成・成長をサポート。多様な経営課題に対応した専門委員会活動や、部会・研究会活動を推進し、会員企業の規模にかかわらず、経営者が互いに学び、能力を向上することを目的としている。
こうした取り組みの一環として8月21日、会員企業3社による経営事例発表会を実施した。
いせや写真館の西田晃三社長による「着付けの経験不要!車椅子専用振袖を開発」、オールマイティの水瀬大輝社長による「革をもっと自由に。オーダーメイドの革を生み出すタンナー!」、DAISHOホールディングスの西森正樹社長による「女性大工の活躍」など、多様な社会課題解決に向けた取り組み事例を各社が紹介・発表した。
兵庫県信用組合と商工中金神戸支店は8月23日、地元企業の販路開拓・拡大を図り合同ビジネス商談会を開催した。加工食品を手がけ日本全国に幅広い販路を持つサンクゼールと、ギフトサービスやDXソリューションなどで企業の経営課題の解決や地方自治体の地域活性化を支援するギフトパッドの2社をバイヤーに迎え、地場産品を取り扱う地元事業者がセラーとして参加。自社商品をPR・紹介し、バイヤーとの商談を行った。
セラーとして参加したのは事前申し込みの中から選ばれた13社。この13社は、中小企業基盤整備機構が事前に実施した、同商談会参加企業向けのオンラインセミナーを受講し、同商談会での効果的なプレゼン方法について学んだうえで商談に臨んだ。
開会に先立ち、兵庫県信用組合の田川智之常務理事は「実りある商談会になることを期待している」とあいさつし、続けて商工中金神戸支店の阿曽延晃支店長は「船井総研さんや中小機構さんの力を借り、これまでブランディングセミナーやバイヤー向けプレゼンテーションの練習などを行ってきた。その集大成が今日だと思っている。今日のビジネス商談会に参加できなかった企業についても兵庫県信用組合さんと連携し、きっちりフォローしていく」と強調した。
兵庫県信用組合と商工中金神戸支店は、それぞれの顧客企業に向けた金融面でのサポートに加え、中小機構などの関係機関とも連携を強め、ネットワークを生かしたビジネスマッチングに力を入れている。