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工業用ヒーター
工業用ヒーターは電気エネルギーを熱エネルギーに変換し、加熱や乾燥、溶解、焼成、殺菌などを行う場合に不可欠な装置だ。温度を自在にコントロールでき、エネルギー効率が高く、発熱時にガスや塵などが発生しないため、高品質でクリーンな加熱を実現する。自動車産業や半導体、エレクトロニクス、食品、医療機器など幅広い産業分野で活用され、日本のモノづくりを支えている。
半導体・自動車・食品・医療機器 日本のモノづくり支える
電気加熱—脱炭素・省エネ・生産高度化
ヒーターの加熱方式は石油や石炭、ガスなどの化石燃料を燃焼して熱利用する「燃焼加熱」と、電気エネルギーを熱源とする「電気加熱」に大きく分けられる。電気加熱は燃料を必要とせずに熱を供給するため、環境にやさしい加熱方式として知られる。
電気加熱は①被加熱部分を直接加熱するため、エネルギー消費量を削減でき加熱効率が高い②局所加熱に適している③被加熱部分を短時間で加熱できる④不活化ガスや真空状態での加熱が可能⑤高温加熱に優れている⑥細かい温度調整ができる⑦炉体と蓄熱量を小さくできる⑧排熱や水蒸気、汚染物質の発生を抑えたクリーンな作業環境を構築できる—などの特徴を持つ。その優れた特性によって脱炭素や省エネルギーだけでなく、生産システムの高度化などにも貢献している。
温度、高精度に制御
電気加熱の種類には、抵抗加熱やアーク・プラズマ加熱、誘導加熱、誘電加熱、赤外加熱などが挙げられる。
●抵抗加熱
抵抗加熱は電気抵抗によって発生するジュール熱を加熱に用いる。投入電力を加熱に直接利用できることが特徴で、熱効率が高く、高精度の温度管理が可能だ。発熱体の種類が豊富なため、低・中温度から3000度Cの超高温度まで広範囲な熱源として使用できる。
●アーク加熱 プラズマ加熱
アーク加熱やプラズマ加熱は、電極からアーク放電を発生させ、アーク放電のエネルギーを被加熱物へ伝えて加熱する。5000度C以上の高熱を発生できることが最大の特徴だ。
●誘導加熱
誘導加熱は電磁誘導作用を利用した加熱方式。交流電源に接続されたコイルの中に電気を通す金属を置くと、ジュール熱が発生して金属が加熱される。被加熱物自体を非接触で発熱させるため、エネルギー交換効率が高く、急速加熱が容易だ。
●誘電加熱
誘電加熱は真空中での加熱や短時間での均一な加熱ができる。誘電加熱のうち、電磁波を利用した高周波加熱は、高周波交流電界の中に被加熱物体を置き、電磁波の作用によって加熱する。使用する電磁波の周波数により「高周波誘電加熱」と「マイクロ波加熱」に区別される。
●赤外加熱
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工業分野で活躍する遠赤外線ヒーター(日本電化工機提供)
赤外加熱は赤外・遠赤外線放射による熱エネルギーを利用した加熱方法。放射による直接加熱のため、被加熱物の表面温度に影響されず加熱量をコントロールできる。また、熱風加熱のように熱流を伴わないため、ダスト対策が容易でクリーンな加熱に適している。工業分野では塗装面の焼き付けや乾燥、プラスチック類の成形時の加熱、食品加工など幅広い用途で活用される。
