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緑十字展2025~働く人の安心づくりフェアin大阪・近畿~(2025年9月)
安全衛生保護具・機器などの総合展示会「緑十字展2025~働く人の安心づくりフェアin大阪・近畿~」が、9月10日から12日までの3日間、インテックス大阪(大阪市住之江区)で開かれる。主催は中央労働災害防止協会(中災防、東京都港区、筒井義信会長)。開場時間は10日が10時—17時半、11日が9時—17時、12日が9時—15時となっている。入場は無料で、事前登録制。「第84回全国産業安全衛生大会」がインテックス大阪とATCホール(大阪市住之江区)で同時開催される。
過去最大規模の出展 260社980小間超
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大阪での開催は12年ぶり(昨年の「緑十字展2024in広島」) -
近年は安全教育にVRが活用されている
緑十字展はあらゆる職場の安全、健康、快適に関する機械・器具、技術、サービス、ノウハウを紹介する国内最大級の展示会。1968年に初開催され、今回で57回目を迎える。出展規模は260社・団体、980小間を超え、過去最大となる。
会場には、職場におけるさまざまな危険から身を守るための安全衛生保護具・機器、心身に負担の大きい作業を改善する設備・機器・ソフトウエア、心身の健康増進・疲労回復を図る設備・機器・サービスなどが集結する。近年はAI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などのデジタル技術を駆使したさまざまな災害防止用の機器、システム、ツールなどの出展が増加している。
中でも「AI画像認識システム」を用いた安全衛生管理の仕組みは、多くのメーカーが競って開発に取り組む注目のソリューションだ。人手不足で人員を配置できない現場などにおいて、AIを搭載したカメラが危険エリアへの人の侵入や作業場での転倒を感知したり、保護具が正しく装着されているかを判定したりできる。仮想現実(VR)による安全教育も取り入れられている。
また、6月から労働安全衛生規則改正により事業者の熱中症対策が義務化された。同展では年々、熱中症対策の提案が充実している。工場扇などの設備・機器や、ファン付き作業服、冷却ウエア、飲料などが多数展示される。特に作業者の健康状態を監視するウエアラブルデバイスは、厚生労働省が定める「職場における熱中症予防基本対策要綱」でもリスク管理のための一つの手段として着用が勧められており、注目される。
特別企画
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例年好評の企画展「安全衛生保護具体験道場」
企画展として「安全衛生保護具体験道場」(日本労働災害防止推進会協力)を開催する。保護具メーカーのアドバイザーの解説のもと、保護具を実際に装着したり、各種保護具の試験機器による実験を行ったりしながら、正しい知識や装着方法を学べる毎年人気のコーナーとなっている。
また阪神・淡路大震災の発生から30年の節目であることから、震災対策の重要性について再認識する特別企画として「防災・減災コーナー」を設ける。防災・減災に関する企業の出展ブースのほか、東日本大震災の3次元(3D)記録映像上映ブースも設置する。
さらに大阪労働局による特別展示では、24年4月に施行された化学物質管理規制と、6月に義務化された熱中症対策への取り組み事例を紹介する。
全国産業安全衛生大会 同時開催
会期中は第84回全国産業安全衛生大会が同時開催される。同大会は全国の事業場における産業安全、労働衛生の関係者が一堂に集い、労働安全衛生にかかる功績者に対する表彰や事業場からの研究発表、最新の安全衛生の課題に対応した講演などが行われる。会場はインテックス大阪とATCホール。
アンドロイド研究の第一人者 石黒阪大院教授が特別講演
10日の総合集会はインテックス大阪5号館で開かれる。特別講演ではアンドロイド研究の第一人者である石黒浩大阪大学大学院基礎工学研究科教授が「多様な生き方を実現するアバターと未来社会」と題し、人間とアバターの共生について語る。
11、12の両日はインテックス大阪1号館とATCホールで分科会が行われる。10テーマで企業・団体などが研究発表を行うほか、専門家と企業による共同プログラムとしてシンポジウムなども開催する。2025年大阪・関西万博のシンボルである世界最大の木造建築「大屋根リング」の建設について、120を超える建設会社が連携して行った街づくりの特別報告なども予定している。
現地での発表とは別に、9月10日から26日までオンライン限定プログラムの配信も行う。参加費(消費税込み)は中災防賛助会員が8250円、一般が1万6500円。申し込みは9月4日12時まで受け付ける。問い合わせは中災防教育ゼロ災推進部イベント事業課(03・3452・6402、jisha—taikai@jisha.or.jp)へ。
【ごあいさつ】 中央労働災害防止協会 理事長 竹越 徹
災害防止に役立つ技術・情報—見て、触れて、学べる絶好の機会
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中央労働災害防止協会 理事長 竹越 徹
「緑十字展2025~働く人の安心づくりフェアin大阪・近畿~」および「第84回全国産業安全衛生大会in大阪・近畿」を9月10日から12日までの3日間、大阪市で開催します。主催者として関係者の皆さまのご協力に感謝申し上げます。
緑十字展は安全・健康・防災などに関する最新の機器、技術、情報、ノウハウを提案するBツーB(企業間)の展示会です。会場内では、安全衛生保護具をはじめ、AI・IoTなどのデジタル技術を駆使したシステム、VRを活用した安全衛生教育教材、職場環境の整備・管理に役立つ機器、健康づくりや腰痛予防、転倒防止関連の設備・機器の展示を行います。また、こうした展示と併せて、保護具業界などで働くことに興味がある人向けに、業界研究に役立てていただける情報を発信するブースを新たに設置します。
さらに、保護具の正しい使い方について実体験を通じて学ぶことができる「安全衛生保護具体験道場」や、防災に役立つ製品・サービスの展示と東日本大震災の3D記録映像を上映する「防災・減災コーナー」、大阪労働局による直近の法改正に係る取り組みを紹介するブースを設けるなど、労働災害防止や防災に関する機器、技術、サービス、情報を直接見て、触れて、体感できる展示会となっています。
今回は、緑十字展史上最大規模での開催となり、260社(980小間)を超える企業・団体が出展します。最新の製品はもちろん、近畿エリアに本社・営業拠点を持つ企業情報など、ビジネスに有用な情報を得る場、出展企業との連携を深める場としてぜひご活用ください。
同時開催の「第84回全国産業安全衛生大会」は、全国から約1万人以上の安全衛生担当者が集う国内最大の“安全文化の祭典”です。今年は「共に築こう 安全・健康 一人ひとりが輝く未来」をテーマに、企業の研究発表をはじめ、講演、特別報告、パネルディスカッションなど、オンライン発表を含め約250題という豊富なラインアップでプログラムを実施します。
緑十字展および全国産業安全衛生大会は、“すべての働く人々の安全・健康について共に考え、学び、情報を共有する場”となっています。皆さまのご来場を心よりお待ちしています。
