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緑十字展2023―働く人の安心づくりフェアin名古屋(2023年9月)
中央労働災害防止協会(中災防)は9月27日から29日までの3日間、ポートメッセなごや(名古屋市港区)の第1展示館で「緑十字展2023ー働く人の安心づくりフェアin名古屋ー」を開催する。開場時間は27日は9時半―17時半、28日は9―17時、29日は9―15時。入場料は無料(事前登録制)。
安全・現場の製品・技術 一堂に
過去最大規模の220社・団体以上が集結
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前回会場風景(22年10月)
緑十字展(りょくじゅうじてん)は1968年の開催から今回で55回目を迎える、安全衛生分野では国内最大級のBツーB展示会。同展は安全衛生や機械安全、職場環境改善、健康づくり、メンタルヘルスケアなどに関する製品・技術・サービスを紹介する。出展数は220社・団体以上、850小間を超える過去最大規模での開催となる。来場者は1万5000人を見込む。
特別展「防ごう!フォークリフト災害」
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保護具の正しい知識を学べる安全衛生保護具体験が開かれる
労働災害は毎年発生している。厚生労働省によると、22年1月から12月までの新型コロナウイルス感染症の罹患(りかん)を除いた労働災害による死亡者数は、774人(前年比4人減)と過去最少となった。
一方で、休業4日以上の死傷者数は13万2355人(前年比1769人増)と過去20年で最多となった。死亡者数は建設業、第3次産業、製造業の順で多く、死傷者数は製造業、第3次産業(小売業、社会福祉施設、飲食店、清掃業と畜業を除く)、陸上貨物運送事業の順で多かった。
同展では特別企画展として「防ごう!フォークリフト災害」が開かれる。実演コーナーでは、日本産業車両協会の協力で行われるニデックドライブテクノロジーの無人搬送台車「SーCART」のデモが行われる。
このほか、フォークリフトや運搬車両を起因とする、労働災害防止に役立つ商品展示などが行われる展示コーナーに13の企業・団体が出展する。
フォークリフトは物流施設などでの荷役作業に欠かせない。重量物を持ち上げる荷役能力、自由に移動できる機動性が持ち味の産業車両だ。しかし、日本産業車両協会が5月に発表した「2022年フォークリフトに起因する労働災害の発生状況(確定値)」では、フォークリフトが関係する労働災害で2092人の死傷者が発生したと報告されている。
「はさまれ・巻き込まれ」「墜落・転落」などの事故が毎年多数起きている。運転操作ミスや安全確認などに起因する事故とともに、人の昇降やけん引など禁止事項である「用途外使用」による事故が後を絶たず、ユーザーにはよりいっそうの安全意識向上が求められる。
さらに物流の「2024年問題」で非熟練オペレーターの増加や自動運転フォークリフト(AGF)の導入による荷役作業の自動化など、新しい労働災害発生要因の増加も懸念され、対策が喫緊の課題となっている。
日本労働災害防止推進会が協力する「安全衛生保護具体験道場」では、来場者はアドバイザーの説明を受けながら、保護具を実際に着用できる。正しい知識や装着方法を学べるほか、日頃の疑問を解決できる機会になる。
愛知労働局が協力する「のぞいてみよう企業価値向上実例集」では、リスクアセスメントを通じて安全性向上の取り組みや生産性・品質・サービスなどの向上につながった事例が展示される。愛知労働局が提唱する安全管理を経営課題ととらえ、生産性、品質、原価、納期、士気、環境を一体的、戦略的に管理する経営手法「安全経営あいち」を推進する。
同時開催/全国産業安全衛生大会
同時開催として第82回全国産業安全衛生大会(有料)が9月27日にポートメッセなごや第1展示館、28、29日に第1、3展示館ほかで開催される。
28、29日の分科会では、専門家や有識者らによる講演や報告、パネルディスカッションなどが約40本行われるほか、企業や団体の現場担当者による約130本の研究発表を予定している。
27日の総合集会では、スポーツ庁長官の室伏広治氏が「スポーツで未来を創る~ライフパフォーマンスの向上のためにスポーツが果たす役割~」について語るとともに、参加者と一緒に簡単なエクササイズを行う。
29日に行われる「パワハラ防止劇 大事な社員を会社嫌いにさせないために」は、愛知県下各労働基準協会の役職員が出演する。とある企業で起こるパワハラと、社内相談窓口や安全衛生委員会の機能不全、労働審判に至る様子を描くとともに、パワハラ予防と対処の方法について解説する。
【大会参加】申し込み締め切り9月15日
ごあいさつ/中央労働災害防止協会 理事長 竹越 徹
「緑十字展2023~働く人の安心づくりフェアin名古屋~」および「第82回全国産業安全衛生大会」を9月27日から29日までの3日間、8年ぶりに名古屋市で開催します。主催者として関係者の皆さまのご協力に感謝申し上げます。
「緑十字展」は、安全・健康・快適などに関する機器・器具、技術、ノウハウを提案する国内最大の安全衛生分野の展示会です。55回目となる今回は、緑十字展史上最大の220社以上の企業・団体に出展いただきます。主催者企画として、無人搬送台車の実演展示を行う特別企画展「防ごう!フォークリフト災害」、愛知労働局が提唱する「安全経営あいち」の実践例を紹介する「のぞいてみよう企業価値向上実例集」コーナー、保護具の正しい着け方を学ぶ「安全衛生保護具体験道場」を設けました。
同時開催の「第82回全国産業安全衛生大会」では、スポーツ庁長官の室伏広治氏、カレーハウスCoCo壱番屋創業者の宗次德二氏など各界でご活躍の方々の講演や企業の皆さまによる研究発表、パネルディスカッションのほか、愛知県下各労働基準協会の役職員の皆さまが出演する、パワハラ防止がテーマの労働劇もあります。
緑十字展および全国産業安全衛生大会は、安全衛生に携わる方々が全国から集い、働く人々の安全・健康についてともに考え、学び、情報を共有する場です。皆さまのご来場を心よりお待ちしています。