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フィルム・シート・紙加工機
フィルムやシート、紙の加工機は電子部品や食品、医療、印刷などさまざまな分野で活用される各種機械。加工現場では切り分けや貼り合わせ、塗布、乾燥などの工程を通して製品の品質を保ち、機能性を加えるなどの役割を果たしている。加工機メーカーはフィルムのリサイクルやロス削減に貢献する製品を開発、展開し顧客ニーズに応える。
フィルム使用量削減の需要性増す
ワーク(加工対象物)となる素材市場では、中東情勢の影響を受け、フィルムメーカーによる価格改定が今年4月から相次いで行われた。包装用や工業用のフィルム、プラスチック製品など対象となる製品は多数。フィルムの主要な用途先の一つである医療業界では、医薬品包装用フィルムやシート製品が値上がりした事例もある。短期的な解決方法の一つとしてフィルムの薄肉化やロス削減の必要性が高まっている。プラスチックの使用量削減については環境配慮の観点からの取り組みも進んでおり、さらに加速することが予想される。また、AI(人工知能)サーバーの需要増に伴う半導体の絶縁フィルムなど機能性フィルムの需要も引き続き伸長している。
加工機メーカーでも同様に、中東情勢混迷によるナフサ由来の原料調達難やエネルギー価格の高騰などの影響が及んでいる。あるフィルム加工用ローラーメーカーはゴム製品全般の価格転嫁を予定している。製品生産で使用する洗浄用の溶剤などが品薄しており、在庫を工場間で融通するなどして対応。今後は工場間で仕入れ先を変えるなどで安定供給を目指すという。
原材料調達などの経営戦略だけでなく、フィルム使用量やロスの削減につながる製品の開発にも力を入れている。
歩留まり向上、ロス削減に貢献
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フィルムの歩留まり改善とコスト削減に貢献する製品を開発(2026高機能素材Week大阪)
あるメーカーでは、フィルムを搬送する際の傷やシワの発生を防止する浮上搬送用ロールを開発した。ロール・ツー・ロールの搬送ラインの中で用いられ、基材との摩擦によるシワ、スリップによる傷を防止する。塗工後のフィルムとローラーを接触させたくないという顧客の要望にも応える。ローラー表面の一部をメッシュ形状ににしており、メッシュ部分から均一にエアが発生する。これでフィルムを浮上させることでローラーと非接触で搬送できる。これにより、ガイドローラー起因の製品ロスの発生を抑えられるほか、低張力での高速搬送が可能。フィルムの歩留まり向上に貢献する。
また、同社は腐食耐性を持たせるためのコーティング技術も展開。塩水や薬品など腐食しやすい環境下でのローラー表面の劣化を防止する。既存のローラーにコーティングすることで、めっきローラーを新調するよりもコスト削減や納期短縮を実現する。
別のメーカーでは樹脂フィルムのロス材料を再資源化する装置を開発。フィルムやシートの成形時に発生するロス材料を圧縮とひねりを用いて高密度化してリペレットにする。フィルム進入口の拡大とモーターを強化したことで、従来品では困難だった厚手フィルムや幅広原反のロス材に対応。30平方ミリメートルクラスのエンジニアプラスチック系フィルムやエラストマー系フィルムのリペレット化にも成功した。原料ロス削減、コスト低減、環境負荷低減につながる。
社会情勢の影響や脱炭素社会の実現に向けた取り組み、高度化する製品開発の流れを受けて、加工機の性能にもコスト低減や環境対応、生産性向上が求められている。メーカー各社の技術力に期待が寄せられる。
