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電動工具&作業工具
電動工具や作業工具は人の手の延長として、作業を安全で快適に行うために欠かせない存在。建設や電気設備の工事、自動車や機械の整備といった産業用途だけでなく、一般向けにDIY(日曜大工)用途でも活用されている。
安全で快適なモノづくりをサポート
プロ向け工具 高付加価値化
作業工具は締める、つかむ、回す、切るなどの工程で作業を支える道具で、ペンチやニッパー、スパナ、ドライバーなどが挙げられる。
経済産業省がまとめた生産動態統計によると、2024年の作業工具の生産数量は前年比12・1%減の約7535万個だった。22年の約9163万個をピークに減少が続いている。コロナ禍の巣ごもり需要で高まっていたDIY向けの需要が落ち着いたことが影響しているとみられる。
一方で、工具メーカー各社は建設業などに携わるプロの職人向けに付加価値の高い工具の開発に力を入れている。職人は使いやすさだけでなく、色やデザイン性も含めて工具を選ぶ傾向にあり、個人で購入することも増えている。このため、メーカー各社は機能性だけでなく、意匠性も意識した製品を提供。会員制交流サイト(SNS)を活用し、自社の工具の魅力を発信している。
小型・軽量化で作業負担減
電動工具はドリルやインパクトドライバー、トリマー、ディスクグラインダーなどの種類があり、穴開けや締結、切断、研削など、作業工程に応じて活躍している。
電動工具の性能には高出力や利便性などが求められている。さらに、労働人口の減少や職人の高齢化に伴い、効率化や作業時間の短縮、作業負担の軽減などへのニーズも高まる。
工具メーカーの中には、切断、剥離、研削などの作業を1台で対応できる充電式マルチツールを売り出している。高出力のブラシレスモーターを搭載し、高速切断を実現。作業効率向上につながる。
ほかにも、長時間作業の負担軽減のため、小型・軽量化を意識した製品が多数市場に投入されている。こうしたメーカー各社の取り組みが作業現場を支えている。
