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8月 電気使用安全月間
8月は高温多湿のため感電や電気事故などの発生が最も多いとされ、通商産業省(現経済産業省)が1981年に「電気使用安全月間」と定めた。電気使用の安全に関する知識と理解を深め、電気事故防止に役立てることを目的とする。電気事故を未然に防ぐためには電気設備の保守・点検が重要で、その点検には「電気」を正しく測定する電気測定器が欠かせない。この電気測定器は複数の測定機能を1台に集約したり、近距離無線通信規格「ブルートゥース」を内蔵したりすることで測定の利便性を高めている。
現場測定器 1人で対応
厚生労働省によると、感電とは「電気製品や電気設備の不適切な使用、電気工事において何かの原因で人体もしくは作業機械が送電線に引っ掛かったこと、漏電の発生および自然災害である落雷などの要因によって人体に電流が流れ障害を受けること」をいう。電気の危険性について意識を高め、電気機器や配線に対する日常の点検・保守管理を励行することが重要となる。
また電気配線や電気器具類には、電気が漏れないように絶縁処理が施されている。漏電はこの絶縁体の劣化や破損、外的要因により電気的に接続されることで、目的の電気回路以外に電流が流れることを指す。漏電は電力の損失であるばかりか、火災や感電などの原因ともなり得る。
電気設備の施工や保守、メンテナンスなどの作業現場では手にして作業するハンドヘルド型の電気測定器が重要なツールとして用いられる。
これらのフィールド用で使われる電気測定器は「現場測定器」とも呼ばれ電圧や電流、抵抗の値を測定するマルチメーターやクランプメーター、保安管理上重要な測定項目の一つである電気機器や電路の絶縁状態を調べる絶縁抵抗計など、測定目的により多くの機器がある。このほか放射温度計は電気配線などの温度を数値化する。赤外線サーモグラフィーにより異常発熱の場所の見える化する。
現場測定器はブルートゥースなどのワイヤレス技術を取り入れたモデルが増加している。販売コストでは見えない作業効率の向上、省人化など高いメリットを背景に注目を集めている。
こうしたワイヤレス技術を搭載した現場測定器は、現場で測定したデータをスマートフォンやタブレットなどの端末に転送できる。これまで測定者と測定値の記入者の2人が必要とされた現場が、測定者1人で対応可能となる。測定箇所が多い作業場での測定時間短縮や、手入力による記載ミスをなくすことができ、リポート作成なども容易に行える。
複数機能、1台に集約
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測定機能を1台に集約したマルチファンクションテスターに来場者から関心が集まる(JECA FAIR2024)
現場で計測するにはさまざまな測定器が必要とされる。作業効率向上のほか、作業者の手荷物負担を軽減が求められる。
共立電気計器はマルチファンクションテスターにブルートゥース機能を搭載するだけでなく、竣工検査や保守に必要な電圧と絶縁抵抗、接地抵抗といった測定機能を1台に集約。さらに、別売りの電気自動車(EV)などの普通充電器用の測定アダプターを接続することで、EV普通充電設備(EVSE)に適した検査も可能となる。
これらは「JECA FAIR2022(第70回電設工業展)」の製品コンクールで、中小企業庁長官賞を受賞している。
同社は作業効率向上や利便性を提案する中、ブルートゥース機能を搭載した測定器のラインアップ拡充や、スマホやタブレットでの操作性や利便性を高めたアプリケーション(応用ソフト)の自社開発とアップデートを積極的に展開。電気設備の点検に欠かせない現場用測定器は、作業者の利便性、安全性に加えて精度向上などユーザーの測定要求の一歩先を見据え、常に進化を続けている。