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CEATEC2025(2025年10月)
CEATEC2025が、幕張メッセ(千葉市美浜区)で14日から17日までの4日間開かれる。今年は810社・団体が出展する。主催は電子情報技術産業協会(JEITA)。開場は10時から17時まで。事前登録制で入場無料。
AXパーク AIで企業・社会変革

昨年は11万2014人が訪れた
CEATECはデジタルイノベーションの総合展。デジタル技術の発展や社会実装を目指すとともに、デジタル技術に親しみ、学び、共創する場を提供している。前回は会場の7ホール分を使用し、808の企業・団体が出展した。今回も前回とほぼ同様の規模での開催となる。
1-3ホールは通常の出展エリア、4-6ホールは三つのパークに分かれた企画展示エリアとなる。そのうちの一つである「AXパーク」には、AI(人工知能)に関連する企業や研究機関、スタートアップなど30の出展者が集まる。AXはAIトランスフォーメーションの略称で、AIの活用により企業活動や社会システムのあり方を根本から変革していくことを指す。会場ではAIの技術開発をリードする研究機関、次世代の社会インフラを支える企業などが最新技術・ソリューションを披露し、AIで大きく変わるこれからの社会を提示する。
二つ目の「パートナーズ&グローバルパーク」では、「ソサエティ5・0」に基づいた複数のテーマが設定され、テーマごとに共同出展が行われる。国内の企業や団体、自治体のほか、海外の企業や大使館などが出展し、共創による取り組みを紹介する。例えば「暮らしのDXパビリオン」では、大手家電量販店、ハウスメーカー、ソリューションメーカーなど13社が集まり、最新のデジタル技術を活用した未来の暮らしを体験できる場を提供する。

海洋デジタル社会パビリオンでは、海洋産業でのデジタル技術活用の可能性を発信する(2024年の会場)
企業、大学研究機関、官公庁など12社・団体が参画する「海洋デジタル社会パビリオン」では、海洋産業でのデジタル活用や次世代に向けた人材育成の取り組みを発信する。具体的には、厳しい労働環境を改善し、作業負担を軽減する技術、海の生物と地球環境への負荷を軽減し、持続可能な食料生産を実現する次世代技術、デジタル技術を活用した安全で収益性が高い水産プラットフォームについて紹介する。
三つ目の「ネクストジェネレーションパーク」には、国内外のスタートアップ、大学研究機関、企業の新規事業部門、スタートアップの支援者が集まり、新たな価値創造を目指す。今回トークステージが新設され、起業家らのリアルな声が聞ける。また国内外のスタートアップによるピッチでは、スタートアップの技術やアイデアに直接触れられる。
AI 半数が関連展示
今回、半数以上の出展者がAIに関連する展示を行うという。これまでAIは企業での業務効率化や製造など、ビジネス用途が目立っていた。最近では生成AIの台頭で一般生活にもAIが浸透しており、ますます応用範囲が広がっている。
会場ではアプリケーションだけでなく、クラウドやビジネスソリューションなどのサービス、AI技術を支えるデバイスも見られる。
光センサーなどの開発・製造を手がけるコーデンシは、スマート洗面化粧台を展示する。コーディネートやメイクなどファッションの提案や三面鏡の表示、天気や電車遅延などの各種情報を表示する機能を持つ。ミラーディスプレーにセンサーやカメラなどを組み込み、非接触で操作できる。
コーンズテクノロジーは感情認識AIを展示する。カメラで顔をスキャンし、顔の筋肉、眼球の位置、目線など合計66点の動きを読み取り、機械学習を活用してユーザーの感情を認識する。楽しい、悲しいなどの単純な感情の度合いではなく、感情の移り変わりや速度、大きさなどをリアルタイムに検知できる。医療や広告、マーケティング向けに提案する。
セミナー 200プログラム

AXパークの特設ステージで生成AIや産業AIなど幅広い分野のセッションを開催する(2024年の会場)
会期中は国際会議場などで200超のコンファレンスプログラムやセミナーが開かれる。14日10時15分からは「AIエージェント産業革命と日本のポテンシャル」をテーマに、Gen—AXの砂金信一郎社長やサラマンダーの櫻井大樹CEOらが登壇する。アニメ製作やモビリティーなどの領域でAI活用をけん引する登壇者が、実例を交えて展望を語る。
同日13時からは「サステナブルな社会の実現に向けて」をテーマに、ホンダの三部敏宏社長、三菱電機の漆間啓社長らが登壇し、サステナブルな社会の実現と社会課題の解決に向けた議論を行う。
15日は第5世代通信(5G)/第6世代通信(6G)、スマートホーム、産業データスペースなどの事例紹介や将来展望に関するセッションが予定されている。16日はダイバーシティ、海洋DX、グリーン×デジタルなどの最新トレンドに関するセッションが行われる予定。そのほか詳細はCEATECのホームページで紹介している。
