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岡崎市市制110周年
愛知県岡崎市はモノづくりの盛んな西三河地区の中核都市として発展を続け、市制施行110周年を迎える。また、今年は額田地域と合併して20周年の節目ともなる。同市は徳川家康の生誕の地として全国に広く知られ、八丁味噌を代表とする醸造業など歴史と伝統ある産業が息づいている。さらに現代では自動車産業を中心とした製造業も発展し、商業、工業、観光と多彩な分野で注目され続けている。新たな未来を生み出し、変化を続ける岡崎市の取り組みと、企業の動きに焦点を当てる。
記念の年祝う取り組み多彩
額田合併も20年の節目
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110周年を記念し、「ピーコ」をあしらったロゴマークを作成
岡崎市は今日7月1日に市制施行110周年を迎える。徳川家康の生誕の地としても知られ古い歴史をもつ同市は、西三河地区の商業の中心地として栄えてきた。産業面では、自動車産業を中心に関連企業が多く立地し、隣接する豊田市との関連も深い。また中小企業らが独自の技術やノウハウを生かし、設計開発や新事業の育成にも取り組んでいる。一方で、農業も盛んで、山間部では梨やブドウなどが栽培されるなど、さまざまな産業が調和した都市構造が特徴だ。主要駅である東岡崎駅前も開発が進み、2030年には新たな駅ビルが誕生するなど、未来に向かって進み続けている。
また本年度は同市東部の山間地帯である額田地域と06年に合併して20周年の節目ともなる。同市では一年を通してさまざまなイベントや施策で記念の年を盛り上げる。
6月には110周年を記念してロゴマークを作成した。市内を流れる矢作川と乙川をモチーフに用途別に二種類を用意した。市民や事業者が自由に使用できるデザインとして、市のシンボルである岡崎城をあしらったロゴを作成。さらに、市の鳥であるハクセキレイを基に手塚治虫が作成したキャラクター「ピーコ」を使用した復刻デザインも用意した。ピーコは1987年に市制70周年を記念して開かれた博覧会「葵博」に合わせて作られたキャラクター。復刻ロゴは今後、市の主催・共催する事業で使用される。
このほかにも、記念事業としてオリジナルのナンバープレートの作成や、同市の経営相談窓口「オカビズ」と連携した特産品の直売イベントなどを開催する。
住民だけでなく、同市で働く人々にとっても街の魅力を再発見する一年となりそうだ。
独自技術もつ企業が集積
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中村科学工業のプラ粉砕機PGAシリーズ
岡崎市には、特徴あるモノづくり企業が多く立地し、それぞれ自社の技術を生かした新製品開発や工程改善に取り組んでいる。
中村科学工業は、プラスチック用粉砕機「PGAシリーズ」を開発した。プラスチック部品のマテリアルリサイクル需要を見込み、省エネ機能とともに安全性、メンテナンス性を向上。単品販売とともに、プラスチック材料除湿乾燥機や混合機などとシステム提案する。
同社がプラスチック用粉砕機の新型を投入するのはおよそ20年ぶり。プラスチック製品においては端材を含めた再利用が進みつつある。新シリーズはプラスチック部品生産時に発生するスプールやランナーを破砕する。
上位機の「PGA-N」にはエコモード機能を搭載。ランナーなどがないと感知したときは回転刃物が低回転モードに切り替わり消費電力を低減する。また投入口に発光ダイオード(LED)ライトを設置し、ランナーの投入量が多過ぎて回転刃物が高負荷になっていることを知らせるほか、操作画面にはメンテナンスの作業時期などの情報を掲載する視認性を重視した。
タイヤの騒音可視化
セキソーは、自動車に搭載する四つのタイヤが走行中に発するそれぞれの音の方向と大きさを同時に可視化する技術を開発している。タイヤ単体とタイヤを装着した車両を用いて発生・放射される音を一定距離ごとに計測。伝わる音の方向ごとの強さをマップ化する。今後はタイヤから発する音を把握・コントロールすることで車の騒音を低減し、音で車の魅力を際立たせる製品の開発につなげる。
車から発生する音の騒音規制をめぐっては、2016年から国際基準が適用されている。国内では環境省や国土交通省が所管し、段階的に規制を強化。24年からは「フェーズ3」として厳しい規制値を設けている。
測定装置・測定方法の技術は、トヨタ自動車と共同で特許を取得した。
燃料部品のノウハウ活用
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昨年の「ものづくり岡崎フェア」でも注目を集めた
マルヤス工業は、太陽熱を活用した給湯システム「リテラ」を開発し、一般家庭や福祉施設など向けに販売している。自動車の吸排気系や燃料系部品で培った熱交換技術を応用する。太陽熱でガス給湯器に供給する水を温め、燃料消費量の削減につなげる。給湯によるエネルギー消費を同システム導入前に比べ約4割低減する。
集熱器で集めた太陽の熱を不凍液が運び、蓄熱ユニット内の200リットルの水を温める。この温めた水を給湯器に供給する。10度Cの水をガスだけで40度Cに温めるより、あらかじめ太陽熱給湯システムで20度C程度に温めた水をガスで40度Cに昇温する方が効率が高く、エネルギー使用量も低減できる。
設備投資広がる
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新工場の稼働で生産効率を高める
また、同市の企業は設備投資も活発だ。
東海機械製作所は4月、岡崎市市場町で建設を進めていた電子部品実装機のベース組立工場を竣工した。7月中のフル稼働を目指す。2025年から電子部品実装機のベース受注が回復しており、本社工場の生産スペースが手狭になっていることから組み立て工程を新工場に集約する。
新工場「HINODE BASE(日の出ベース)」は延べ床面積1000平方メートル。竣工とともに生産を始める。中国やタイで溶接したベース部品を本社工場で検査、機械加工した後、新工場に搬入して組み立て、仕上げる。新工場は本社工場から東に2キロメートルほどに立地する。組み立てに特化して全社で生産効率を高める。
29年、インドに新工場
フタバ産業はインドのマハラシュトラ州にボディー系部品の新工場を設立する。トヨタ自動車の増産要請に対応し生産体制を強化。インドの生産拠点としては4カ所目で、同国でのボディー系部品の生産は初。10月に着工、2029年前半に稼働開始を予定する。
新工場は同州ビドキン工業団地内に新設し、トヨタが29年にも生産を開始する工場の近くに位置する。延べ床面積は約3万平方メートルで約300人の従業員が勤務する計画。
工場には同国の生産拠点で初となる大型トランスファープレスを導入し、ボディー系部品の生産に対応する。
創業支援講座、8月開始
地域産業の活性化のためには、従来ある産業を育成することに加え、新たな産業の創出やサポートも欠かせない。同市と岡崎商工会議所は開業を支援する「おかざき創業塾」を同商工会議所で年2回開催している。開業を検討している人や興味のある人、開業して間もない人が対象で、定員は各40人まで。参加費は無料。
8月18日、25日、9月1日の三日間には、夏季講座を開催する。創業のアイデアを実現するために必要な基礎知識や、創業後に必要となる実務のアドバイスを専門家から受けられる。経営、財務、販路開拓、人材育成といったテーマで専門家が解説する。三日間を通して創業計画書を作り上げるカリキュラムで、最終日には参加者らがプレゼンテーションも実施する。グループワーク形式で参加者同士の交流や情報交換も盛んだという。
冬季は11月21日、28日の二日間で実施を予定しており、短期間で集中して学びたい人向けのカリキュラムとなっている。
同創業塾は岡崎市が定める「特定創業支援等事業」のひとつ。受講することで、同市内での創業時にメリットがある。例えば、同市在住で市内で創業する場合、会社設立時の登録免許税の軽減措置を受けられる。
岡崎市は、産業とともに未来に向かって歩み続けている。
ごあいさつ/岡崎市長 内田 康宏
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岡崎市長 内田 康宏
岡崎市は、1916年 (大5)7月1日に県下で3番目、全国で67番目に市制を施行し、国内屈指の製造業拠点である三河地域において、一歩先の暮らしで「三河を拓く中枢・中核都市」として、現在も着実に発展を続けています。
そして、本年、市制施行110周年という記念すべき年を迎えます。これまでの歩みを振り返るとともに、未来に向けた新たな一歩を踏み出す大切な年でもあります。この記念すべき年を彩る事業として、青く光る発光ダイオード(LED)ボール「いのり星」で幻想的な水辺空間を演出するイベント「泰平の祈り」の復活や、徳川家康公が主役で、岡崎を舞台にした「岡崎市民歌舞伎」の開催など、さまざまな企画を予定しています。
このまちに生まれ育った子どもたちが、自らのふるさと・岡崎に対し、これまで以上の大きな愛情と誇りを持てる、住んで快適・楽しいまち、そんな「夢ある新しい岡崎」の実現に全力で取り組んでまいります。
ごあいさつ/岡崎商工会議所 会頭 山田 泰一郎
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岡崎商工会議所 会頭 山田 泰一郎
本日、市制施行110周年という記念すべき日を迎えられましたことを、心よりお慶び申しあげます。
岡崎市は、1916年(大5)7月1日に市制を施行して以来、西三河の中枢都市として飛躍的な発展を遂げてまいりました。
昨今の多様化・複雑化している市民ニーズにも的確に対応するとともに、安全・安心な街づくりを実践されていることは大変喜ばしいことであり、今後の市政にも大きな期待を寄せています。
私ども岡崎商工会議所も現地現物の理念を基に、常に時代の変化を意識しつつ、明るい未来を創造して心豊かな街づくりのために、スピード感をもって行動してまいりたいと思います。
そして、企業の繁栄と地域の発展に貢献する地域総合経済団体として、岡崎市とより一層強固な連携を構築してまいりたいと存じます。
ここに岡崎市の益々の発展と市民各位のご多幸をお祈り申しあげ、メッセージといたします。
