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省人化・安全性高める機器一堂に
NEW環境展
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NEW環境展公式キャラクター「ecoたろうくん」
NEW環境展は1992年に初開催し、今年で32回目を迎える。今回は「環境ビジネスの展開」をテーマに環境に関連するソフトウエア、測定機器、破砕・粉砕機や水処理装置などが出展する。出展数は同時開催の地球温暖化防止展と合わせて前年比26%増の585社・団体で、1884小間の出展を予定している。
世界的に持続可能な社会の構築を目指す中で、気候変動や海洋プラスチック問題など、多様で複雑な地球規模の課題への対応が求められている。
4月に札幌市で開かれた先進7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合では、共同声明としてプラスチック廃棄物による汚染を2040年までに終了させることに合意した。また、今世紀末までの気温上昇を1・5度Cに抑制するため、35年までに世界全体の温室効果ガス(GHG)の排出量を19年比60%削減する重要性についても共有している。
また、従来の3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取り組みに加えて、資源の投入量や消費量を抑えつつストックを有効活用しサービスなどの付加価値を生み出すサーキュラーエコノミー(循環型経済)が世界的な潮流となっている。サーキュラーエコノミーへの転換には、従来の3Rの高度化が不可欠だ。
同展では最新の個別品目を対象にした破砕・粉砕機に加え、省人化や安全性を高めた光学選別機、太陽光パネルリサイクル装置、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクル向けの技術・装置、高効率の熱回収のための機器など幅広い展示が行われる。
処理技術だけでなく、廃棄物の収集や運搬、管理も3Rに欠かせないプロセスのためIT分野の出展も活発だ。廃棄物管理ソフトや測定・分析機器、収集運搬車両も注目される。
地球温暖化防止展
今年で15回目の開催となる地球温暖化防止展では「CO2削減と新エネ・省エネビジネスの推進」をテーマに掲げている。
冷風機や遮熱材、燃焼効率の改善などの省エネルギー関連のほか、小水力発電やバイナリー発電、バイオマス燃料、地中熱利用の再生可能エネルギー関連、ヒートアイランド対策技術、二酸化炭素(CO2)排出削減などさまざまな環境技術・サービスが展示される。
会期中は主催者企画の「2023脱炭素フォーラムwith SDGs」が行われる。パネル展示は東5ホールU521ブースで展示されており、環境省地球環境局や東京都環境局、広島市環境局、国立環境研究所をはじめ、11の機関・団体が展示する。地球温暖化やSDGsについて分かりやすく紹介され、脱炭素化に関連する政策の最新情報が得られる。無料の講演会は東5ホールの出入口横事務室内で行われる。経済産業省産業技術環境局や資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部、東京都環境局気候変動対策部が政策解説を中心に講演する。
そのほか、廃棄物処理法やリユース・片付け事業、食品リサイクル法の基本方針、建設リサイクル、プラスチックリサイクルをテーマにした記念セミナーなども行われるが、全て事前受付で定員に達しており、関心の高さがうかがえる。