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わが社の一押し オーネックス・東邦電子・日本耐熱線工業・セラリカNODA・岡田電機工業・サクラテック
オーネックス/生産拠点に太陽光発電導入、熱処理設備では運用改善
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自社拠点に太陽光パネルを設置。(右)上空から見た山口第一工場(左)三重県のオーネックステックセンター
節電・CO2削減の取り組み 都から「HTT」表彰
金属部品の熱処理を手がけるオーネックスは、二酸化炭素(CO2)の排出量削減を重要テーマに位置付けている。2021年に三重県の生産拠点である子会社のオーネックステックセンター(OTC、三重県亀山市)で、自家消費型太陽光発電システムを導入。22年には山口第一工場(山口県山陽小野田市)真空棟の屋根へに太陽光パネルを設置した。
これら複数工場への設置に加え、熱処理設備の充填率向上など運用面の改善が評価され、22年11月に東京都から「HTT(使用電力を減らす〈H〉、クリーンなエネルギーを創る〈T〉、ためる〈T〉)」における優秀な取り組みとして表彰を受けた。金属熱処理における節電とCO2削減で社会課題の解決に貢献する。
東邦電子/独自技術を追求して60年 さらなる成長へ
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熱電対、測温抵抗体入力仕様の高速デジタル指示調節計「TTM-214-Z118」
若手技術者、自由な発想で製品開発
東邦電子(相模原市緑区)は独自の技術力を培い、2023年10月に60周年を迎える。ユーザーの声を集め、若手技術者が自由にアイデアを出し合い、製品開発に取り組む。
22年6月には高速デジタル指示調節計「TTM-214-Z118」(熱電対、測温抵抗体入力仕様)および「TTM-214-Z119」(電圧・電流入力仕様)を発売した。サンプリング周期は高速の0.01秒のほか、0.02―0.5秒の範囲で制御対象に合わせて選択できる。センサー入力補正は16点まで設定が可能。イベント発生時からの経過時間も視認できる。
自由な発想で斬新な製品を創造し、さらなる成長を目指す。
日本耐熱線工業/きめ細かな製品開発でシェア拡大
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500度C雰囲気下で使用可能な耐熱絶縁電線各種
電熱ヒーター、工業用から宇宙まで用途広範
日本耐熱線工業(川崎市中原区)は、国内唯一の耐熱絶縁電線専業メーカーである。
被覆熱電対・補償導線や工業用ヒーターリード線のほか、高温機器周辺配線や炉内配線、プラント配線用電線など、扱う品目は多岐にわたる。
独自のセラミックスフェルティング技術で、1000度Cの高温にも耐えることができるアルミナファイバー絶縁電線を開発。超耐熱電線「アセコート」として発売以来、業界をリードしてきた。
同社の強みは、専業メーカーならではのきめ細かさだ。工業用ヒーター、半導体、液晶、プラズマ分野でシェアを拡大し、製品の応用範囲は工業用から宇宙まで広がっている。
セラリカNODA/長寿企業、植物ろうで脱石油素材ニーズ捉える
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日焼け止め効果を有する植物ろうの真球形微粒子パウダー
持続可能な循環型社会へ事業で貢献
セラリカNODA(神奈川県愛川町)は植物のろうで脱石油の素材ニーズを捉える。新たに石油系素材と遜色ないほど匂いを低減したろうや、日焼け止め効果がある植物ろうのパウダーを開発した。
同社は貧困解消と地球環境の改善に資する原料調達を企業理念に掲げ実践している。中南米、アフリカ、アジアなどで、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に先駆け30年以上続けており、「国連大学ゼロエミッション世界会議」でも多くの賛同を得た。
日本特産の木ろうでは最新の収穫型林業を拡大して安定供給を実現し、福岡県久留米市の天然記念物のハゼ並木の保全や、現役では日本最古のボイラがある愛媛県大洲市の自社工場の観光地化など、地域おこしにも貢献している。
岡田電機工業/スマホで日報を自動作成 生産性向上ツール提供
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作業開始前にQRコードを読み込むSaaSの「軽減くん」
ペーパーレス・リアルタイム工程管理実現
岡田電機工業(神奈川県横須賀市)は現場作業ごとに設ける2次元コード(QRコード)を従業員がスマートフォンで読み取ることで業務データを収集し、日報を自動作成するSaaS(サービスとしてのソフトウエア)「軽減くん」を提供している。スマホが使えれば導入できる手軽なクラウドシステムで、ペーパーレス化とリアルタイムの工程管理を実現する。人件費の原価計算ベースとなるデータも収集でき、人の生産性向上ツールとして利用可能だ。
同社は樹脂成形部品メーカーだが、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を基本にした改善活動のモデル的な存在で、現場を“見える化”するツールとして軽減くんを開発した。
月額利用料金は消費税込みで80アカウントまで1カウント当たり1000円、以降150アカウントまで8万円など。
サクラテック/ドローン搭載型レーダーセンサー開発目指す
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開発中のドローン搭載型レーダーセンサー
上空から遭難者を広範囲検知 二次災害も防止
サクラテック(横浜市港北区)は2008年の創業以来、ミリ波やマイクロ波で対象物や障害物を検出するレーダーセンサーの開発を手がけてきた。
中でも今、力を込めているのは遭難者の捜索を目的とする飛行ロボット(ドローン)搭載型レーダーセンサーの開発だ。地上にいる遭難者の動きを上空から検知するので、人が容易に足を踏み入れられない場所も捜しやすくなり、捜索範囲が広がるほか二次災害の防止にもつながる。またレーダーの透過性を生かせば、木の葉や煙に視界が遮られていても見透すことができる。
「身近で使えるレーダーセンサーで、社会に貢献する」(酒井文則社長)との開発理念の下で、一日も早い実用化を目指す。